産前産後休暇・育児休暇を取って育児中の方の多くは、現在 育児給付金を受け取りながら生活していると思います。
育児をしながら、これまでの5〜7割の手取りがもらえる育児給付付の制度は、働く育児ママにはなくてはならない制度ですよね。
ただ、子供が生まれると、
- 「出産前のように職場で働けるか不安。」
- 「もう少しゆとりのある働き方にしたい。」
- 「このタイミングを機会にやりたい仕事にチャレンジしてみたい。」
など、仕事に対していろんな考え方の変化もおきます。
そのため育児休業中に、
と考えているママさんもいらっしゃるかもしれません。
その際に気になるのが、今受け取っている育児休業給付金。
- 育児休業中に転職したら、今受け取っている育児給付金はどうなるの?
- これまでに受け取った給付金は、返還しなきゃいけないの?
リアルに家計に影響する育児休業給付について、どうなるのか詳しくご紹介します。
育児休業給付とは?
出産育児に関して福利厚生から支払われるものについては一般的には3つあります。
所属の健康保険から支払われる、
- 出産時にもらえる出産一時金42万円
- 産前42日から産後56日までの98日間もらえる出産手当金
の2点に加えて、産後58日目から1歳になるまでの間、雇用保険から支払われるのが育児休業給付金です。
支払われる金額は、
と定められています。
通常の給与は、そこから税金や社会保険等が引かれるのですが、育児休業給付金は非課税なので最初の半年間は手取りの約7割程度もらえる場合が多く、育児中の家計の大きな支えになる制度です。
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およその給付額参考:
- 平均して月額15万円程度の場合、育児休業開始から6か月間の支給額は月額10万円程度、6か月経過後の支給額は月額7,5万円程度
- 平均して月額20万円程度の場合、育児休業開始から6か月間の支給額は月額13,4万円程度、6か月経過後の支給額は月額10万円程度
- 平均して月額30万円程度の場合、育児休業開始から6か月間の支給額は月額20,1万円程度、6か月経過後の支給額は月額15万円程度
※厚生労働省HP参照
現在育児休業中の方はこの給付金を活用している方が多いと思いますが、この制度は職場復帰を前提とした制度です。
育児休業中に転職したら、貰った育児休業給付金はどうなる?
もしも育児休暇中に転職をして、現在の職場に復帰せず新しい会社に就職した場合はどうなるのでしょうか。
それまでに受け取った給付金は返還しなくてはいけないのかなと心配になりますね。
結論から言いますと、
最初から復帰するつもりがなかった場合は給付対象にならない
のですが、
結果として復帰しなかった場合は返還する必要はありません。
ですので、
「現職に復帰するつもりでいたけれど、出産後の環境が変わり、職場も変更することにした」
ということであれば、育児休業給付金の返還義務はありません。
ただし、もちろん転職が決まった場合はその時点以降は、現職への復帰予定はなくなりますので育児休業給付の対象外となります。
現職場のことを考慮して決断を。
育児休暇中にもし転職をしたとしても、それまで受け取った給付金を返さなくてはいけないということはありませんので、その点は心配なく、今後のキャリアについて改めて考えても良い機会といえます。
ただし、現職場はあなたが戻ってくることを想定して、だれかがそのポジションを請け負ってサポートをしています。
また、本来であれば新しい人員を増やす所を、あなたが復職する想定で、いまいる人たちでなんとか回してくれているかもしれません。
ですので、育児休暇中に転職を検討している場合は、早めに現職に状況を伝えることが、退職トラブルを避けるためにもポイントです。
自分にとっても、会社にとっても良い道となるように、今後のキャリアを考えてみましょう。
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